オルフェーヴルと池添騎手、やってしまいましたね。
だから競馬は何があるか分からない、ということでしょう。
こういう競馬は新馬戦とかならともかく、重賞レベル、しかもＧⅠを４ｔも勝った馬がやってしまうというのは前代未聞。
小生の今後の競馬人生でもお目に掛かることはそうないでしょう。
競馬とは、馬とは、騎手とは生きものであって、だから無限の不確実性を含んでいることを思い知らされる競馬でした。
さて、小生の予想と着順ですが、
１着 × ギュスターヴィクライ
２着 ○ オルフェーヴル
３着 ◎ ナムラクレセント
４着 ▲ ヒルノダムール
５着 △ ジャガーメイル
でした。
しかしマイナスでした。
以下短評です。
１着 ギュスターヴクライ・・・好スタート。内枠を活かしていつもより前目の最内を追走。このスローペースでも折り合いはしっかり付いていた。３，４コーナーでペースが上がっても動ずることなく、直線ではナムラクレセントが抜けた後を追って抜け出す。最後はオルフェーヴルが追ってきたが、さすがに大きなロスを負った相手には交わさせず１着。オルフェーヴルが４コーナーからそのまま押し切っていたら勝てなかっただろうし、終始最内を追走し、斤量も他馬より軽い５５ｋｇと恵まれた面は多かったが、それでも勝ち切ったのは充実の証。天皇賞春も楽ではないだろうが、勝てる可能性を持った１頭だと思う。
２着 オルフェーヴル・・・大外枠。好スタートから、前に壁を作れず、次第に前へ。懸命に外を回ｓことによって他馬と引き離し、手綱を引っ張り抑えようとする池添騎手の頑張りもむなしく、１週目の直線で２番手に上がり、向こう正面で先頭に立ってしまう。この時点でバックストレッチのかなり外目を回っていたので、抑えながら３コーナーに入り、コーナーワークでナムラクレセントを行かせて２番手に控えようとしたのだろう。しかしずっと引っ張り続けられていたオルフェーヴルが嫌気をさしてしまったのか、はたまた３コーナーをうまく回ってくれなかったのか、手綱の指示に激しく抵抗して失速。故障か？と思われるほどだった。一気に馬群から離された後方に下がってしまったが、ここからが並ではなかった。一気に再加速し、直線の半ばで先頭に並んだ。しかしさすがにそれでも勝てるほどの余力はなく、内にささってヒルノダムールの進路を妨害するなどご迷惑をかけつつ２着がやっと。３コーナーから馬任せで行っていれば勝っていただろう。しかし、これはこれで凄いものを見せてもらった感がある。馬の能力は誰もが思っていた以上に感じたのではないだろうか。しかし、やはり気性面には大きな課題を残した。
ＶＴＲを見る限りでは池添騎手が引っ張りすぎたように見えるが、牝馬での活躍も多い池添騎手、馬に対する当たりは柔らかいはず。それでも御し切れなかったのは、少なからず馬にも問題があったと見るべき。池添騎手だけを責めるべきではないだろう。
３着 ナムラクレセント・・・スタート直後は下げたが、例によって一気に先頭に。いいペースで先頭に立ったが、途中から引っ掛かったオルフェーヴルにからまれる。それでも４コーナーまで先頭を守り、言ったな突き放したのは大したもの。最後は捕まったが、この馬らしい競馬はできたのではないだろうか。
４着 ヒルノダムール・・・中団やや後方の内目を追走。直線もスムーズに出て伸びて来たものの、ギュスターヴクライとは斤量差もあって差が詰まらない。そうこうしているうちに外から再加速してきたオルフェーヴルにも交わされ、しかも挟まれて４着。挟まれていなければ３着はあったかも知れない。これが「かも知れない」だったことと、相手がオルフェーヴルというＪＲＡの至宝だったからこそ降着にはならなかったのだろう。内のジャガーメイルの四位騎手が明らかに同期の藤田騎手のヒルノダムールのために進路を開けてやっていたように見えたが、それでも詰まってしまったようにオルフェーヴルのササリは斜行と言って良いレベルだった。池添騎手はきっと藤田兄貴にシバかれたことだろう・・・
５着 ジャガーメイル・・・いつもより早めの競馬。４コーナーでは早くも先頭に立つ勢いだったが、追われて意外に伸びず、後続には交わされ、逃げたナムラクレセントすら交わせず５着。久々と道悪で伸び切れなかったのだろう。しかし見せ場は作っており、京都の良馬場に変わればチャンスはありそう。８歳馬ながら頭が下がる。
６着 トウカイトリック・・・やや後方から。いつもの通り行きっぷりは悪かったが、直線は内を突いてそこそこの走りは見せる。かつてはこのレースも制した名ステイヤーもさすがに１０歳。このあたりが精一杯だろう。
７着 ピエナファンタスト・・・後方から。得意の道悪競馬だったが、これまでとはさすがに相手が違った。別邸戦ではこれが精一杯だろう。
８着 オウケンブルースリ・・・後方から。もともと道悪は苦手な馬。今日のところは仕方があるまい。また往年の力を望むのは酷かも。
９着 コスモヘレノス・・・行きっぷりは悪くなかったが、まだ本調子にはないということだろう。
