(まだ工事中)小生のまいぺーすぶろぐ

2022年の馬券回収率は101%でした。

天皇賞秋2020(GⅠ)回顧

アーモンドアイの8冠達成となった天皇賞秋でした。

3歳時に桜花賞オークス秋華賞牝馬三冠にジャパンカップ、4歳時にドバイターフ天皇賞秋、そして5歳時にヴィクトリアマイルと今日の天皇賞秋とGⅠ勝利を積み重ね、日本競馬史上GⅠ最多勝馬となりました。

関係者の皆様おめでとうございます。

いつも冷静なルメール騎手が感極まっていたのがとても印象的でした。

以下詳細に振り返っておこうと思います。

 

<馬場>

先週までの時計のかかる馬場とは異なり、内側に仮柵を設けたBコースとなったこと、中間雨がなかったことで馬場が乾いておりほぼ例年同様の高速馬場となった。馬場内側3~4頭分は若干荒れているものの先行馬が残るレースもあり、やや外差し優勢ながらペースが遅ければ先行馬も頑張れるという馬場に見えた。

 

<展開>

前半1000m通過が60秒5、後半1000mが57秒3と前後半の1000mのラップが3秒以上違う明らかなスローペース。外差しの利く馬場でもあり完全な前残りにはならなかったが、基本的に前にいる馬、そして切れ味のある馬が有利な展開だった。

 

<各馬寸評>

1着 アーモンドアイ

今日は好スタートを切れ、道中は4番手付近を追走。ペースが遅く若干行きたがってはいたが、他馬も同様であり問題ない程度に見えた。直線も手応え十分で追い出しを待たれ、残り250m付近から追い出される。スローペースかつメンバーのレベルも高かったため着差は半馬身だったが、勝ち切った。今日は好スタート、スローペースの中3番手集団の外をスッと取れたこと、直線も余裕をもって馬場の良いところに進路を取れたことなどルメール騎手の好騎乗もありすべてが噛み合っての勝利だったと思う。

但し万全の競馬で着差は半馬身とこの馬のGⅠ勝ちの中で最小着差であったことは、他馬との実力差は若干詰まっているという印象を受けた。この後ジャパンカップあたりに出てきても断然人気すると思うが、この馬はレース間隔が詰まると良くないこともあり頭からは狙い辛い。

 

2着 フィエールマン

やや出遅れ気味のスタート。スタート直後に内のウインブライト、外のクロノジェネシス接触して若干位置を下げてしまい、序盤スムーズではなかったと思う。直線もほぼ最後方からの追撃となり、外差しが利く馬場とはいえこのペースではかなり厳しい位置取りだったように思う。それでもメンバー最速の上り3F32.7秒の脚を繰り出して勝ち馬に半馬身に迫ったのはこの馬の底力を改めて見せたと言って良い。次走ジャパンカップに出てくるようなら上位評価できる(ただし馬体重マイナス12kgの反動は気になる)。

 

3着 クロノジェネシス

この馬もやや出遅れ気味のスタート。直後にも外のキセキに内に押し込まれ、内のフィエールマンにも接触しスムーズではなかった。位置取りも想定よりもおそらく後方になり、かつ若干行きたがっていた。直線も後方から3番手あたりからの追撃となり、このスローペースで長く脚を使わなければならない展開になったことは痛かった。それでも良く差を詰めているが、最後に脚が鈍りフィエールマンにも交わされて3着。力は見せているが、前半スムーズさを欠いたことが痛かった印象。またパドックから若干テンションが高かった印象で、オークス以来久々の長距離輸送競馬が影響した可能性もある。この後の路線が注目されるが、やはり行きたがる馬なので距離は2200mまでという印象。

 

4着 ダノンプレミアム

好スタートから先頭に立ち、スローペースに落とす。直線も良く頑張っているが、4着まで。メンバーを考えれば勝ちに行くにはこの戦法しかなかっただろうし、自分の競馬はできたと思う。今日は上位3頭が強かったということだろう。

 

5着 キセキ

今日は好スタートを切れ、3番手付近からの競馬。直線もバテずに頑張っているが、切れ味勝負では分が悪かった。もっと積極的に前に行ったほうが持ち味は生きたかもしれないが、この後のことも考えて折り合いを重視したということだろう。消耗戦になった方が持ち味は生きる馬なので、今後もそのような展開になるようなら。

 

6着 ダイワキャグニー

好スタートからできれば逃げたいような感じだったが、ダノンプレミアムの方が速く2番手からの競馬。直線もそれなりに頑張っているが、実力的にここまでということだろう。上位馬はすべてGⅠホースなので、この馬なりに良く頑張っている。

 

7着 ジナンボー

7番手付近の外からの競馬。直線はさすがにここに入ると瞬発力不足という印象で勝ち馬はじめ上位馬には離されたが、この馬以外全馬重賞勝ち馬の中で良く頑張っている。順調ならいずれ重賞は勝てる馬。

 

8着 カデナ

この馬らしく最後方から。直線は一番外を回って追い込むも8着。ここでは相手が強かったということだろう。この馬なりには走っている。

 

9着 スカーレットカラー

最後方1頭前の位置取りから。直線は岩田騎手らしく内に突っ込む。この相手で底力勝負になるときつい馬ながら、切れ味勝負のこの展開ならもう少し切れ味を発揮できるかと思ったが、さほど伸びず。ベストは1800mでここは1F長いのかもしれない。

 

10着 ウインブライト

最初のコーナーの入りで若干ごちゃつく。切れる馬ではないので、この馬としては本来もう少し前に行きたかったかもしれない。直線も伸びる感じが全くなかった。もともと中山など小回りの右回りコースで強く、直線の瞬発力を要求される東京ではさっぱりの馬なのでこんなものかもしれない。

 

11着 ブラストワンピース

道中は5,6番手付近、他馬が避けて通る荒れ気味の最内をあえて追走。ちょっと荒れた馬場は問題ない馬なのであえての作戦と思われる。直線も内から追い上げを図るが、全く伸びず。古馬になってからは特に良馬場の切れ味勝負では分が悪いところを見せていたので、今日のような良馬場・スローペースの切れ味勝負はこの馬に向かなかった。狙いどころが難しい馬ながら、開催終盤で馬場が荒れ、やや重程度のちょっと時計のかかる馬場がこの馬の買いどころと思う。

 

12着 ダノンキングリー

5,6番手付近、ブラストワンピースの外側を追走していたがかなり行きたがっていた。直線も反応なく大敗。直線半ばで戸崎騎手が完全に追うのをやめていた。道中の消耗で全く反応がないのでレースを事実上やめたのかもしれないが、戸崎騎手は普段反応がなくてもあからさまに競馬をやめる騎手ではないので何か故障などの可能性も考えられる。

 

ちなみに小生馬券はクロノジェネシスから買ったので、3連複のみ的中でややマイナスに終わりました。クロノジェネシスは直線は良く伸びているだけに、位置取りが想定よりも悪かったのが響きましたね。ただ人気ほどアーモンドアイ断然ではないという見立ては間違ってなかったと思うので、悔いはありません。