(まだ工事中)小生のまいぺーすぶろぐ

2022年の馬券回収率は101%でした。

オークス2020(GⅠ)レース回顧

遅くなりましたが、オークスの回顧です。

 

先週に引き続き高速馬場ながら、先週よりは外から差せるようになっており、先行一辺倒という馬場ではなかったと思います。

ペースは基本的にはスローペースながら、最初の3ハロン通過は35.4秒とこの距離にしてはやや速め、1000m通過は59.8秒ながらここでは2番手以下は離れており、2番手以下はかなりペースが緩み、そのあとの1000mから1600mくらいもかなりペースが緩み、最後の800mは速い競馬。

最初のポジション取りまでは比較的速いペースだったので、先行馬も見た目ほどは楽なペースではなかったと思います。さて、それを踏まえて各馬見ていきます。

 

1着は桜花賞馬デアリングタクト。

好スタートからスッと控え、中団やや後方の内を進む競馬。レース前に結構入れ込んで発汗しており、この感じでは前に行くと折り合えないと松山騎手が判断したのだと思います。しかし1コーナー付近でやや首を上げて行きたがるそぶりを見せており、万全な折り合いではなかったと思います。直線も外に進路がなく、やむなく内の狭いスペースに潜り込みスパート。そこから上がり3F33.1秒という驚異的な脚を使い、半馬身差で勝利。着差はそれほど付かなかったものの、決して各所でスムーズではなく、ペースが向いたとは言えない中での勝利は強い内容と言っていいでしょう。但しやはり2400mは本来は適性外で、2000mくらいまでの馬に見えます。秋は三冠をかける競馬になりますが、今度は京都内回り2000mの短い直線がポイントになりそうです。

 

2着はウインマリリン。

好スタートから横山典騎手が押して2番手。スマイルカナを先に行かせ、内で折り合いました。4コーナーでペースが上がってもじっと我慢し、直線は最内を狙ってスパート。最後は勝ち馬の脚に屈しましたが、健闘と言っていいでしょう。フローラSと似たような内容の競馬で、外枠からあの競馬はできないと思いやや評価を下げていましたが横山典騎手が理想的な競馬をした印象です。また前半3ハロンはそれなりに速く、大外枠から脚を使って位置を確保したのでそれなりに消耗はあったはずですが、直線最後まで粘り切ったのは実力のなせる業でしょう。安定して競馬ができる馬なので、今後も活躍が期待できそうです。

 

3着にウインマイティ。

控えてほぼ中団内から。直線だけ外に出してよく追い込んで3着。ほぼ理想的な競馬をされた感じです。エルフィンSの内容からちょっとここでは足りないのかなと思っていましたが父ゴールドシップ譲りで距離が伸びていいタイプのようです。しぶとく脚が使える馬で成長力もありそうなので秋のエリザベス女王杯あたりでも好走が期待できそうです。

 

4着にリアアメリア。

中団やや後方から直線にかける競馬で久しぶりにこの馬らしさを出してきた印象です。きれいな走法で走る馬なので、良馬場で長い直線の競馬が合うようです。重馬場はダメ、せかされる競馬はダメなど条件は選びそうですが、まだまだ活躍できそうです。

 

5着にマジックキャッスル。

後方から直線にかける競馬。最後の直線、前の空いたスペースに先にデアリングタクトに入られてしまい、ちょっとブレーキをかける場面がありました。あれがなければもう少し順位を上げられていた可能性があると思います。上り3ハロン33秒4と速い脚を見せており、今後も追い込みが決まる流れになれば台頭がありそうです。

 

6着にチェーンオブラブ。

後方から大外を回り、上り3ハロン33秒4の脚。ここは苦戦必至と思っていたのでちょっとビックリでした。ハーツクライ産駒でもあり、この距離は良かったのでしょう。現状では展開待ちの馬ですが、ハーツクライ産駒だけに今後の成長があれば。

 

7着にミヤマザクラ

ほぼ中団から内で脚を貯め、直線も前は空いていたと思いますがあまり伸びず。ちょっと切れ味に欠くタイプなのか、そもそもここでは力が足りなかったのか、距離が長かったのかちょっとまだ判断できません。条件が合えばまだ重賞級で活躍できるような気がしています。

 

その他ではリリーピュアハートは9着。

スタートで出遅れ。本来もう少し器用に立ち回れる馬だけに、これは痛かったと思います。後方からそれなりに脚を伸ばしており、この内容だけで見限れない馬だと思います。

 

2番人気のデゼルは11着。

中2週でまた馬体減。馬体がまだ非常に幼い感じの馬で、成長途上ということなのでしょう。スイートピーSでの切れ味は相当なものだったので、このダメージを引きずらなければ成長して強い競馬を見せてくれそうな気がします。

 

小生が本命に推したクラヴァシュドールは15着。

好スタートから3番手内側を進み、悪くない競馬だと思ったのですが直線は全く伸びませんでした。正直なところ敗因がまだつかみ切れていませんが、デムーロ騎手は「4コーナーまでは手応え十分だったが直線は硬い馬場を気にして伸びなかった」とのこと。昨秋のサウジアラビアRCも十分硬い馬場だったと思うので、それだけではやや腑に落ちない感じです。レースを見た感想としてはスタートから出鞭を入れてポジションを取りに行き、4コーナーもやや促して前に行っており、結果的にペースの速いところで動いたのが良くなかったのかなとも思いました。展開、馬場を読んで馬を動かす騎乗をするのがデムーロ騎手の真骨頂ですが、今回はうまくいかなかったのかなという感じです。後はこの馬のように好走が続きながら勝ちきれない馬にありがちなのですが、他の馬の前に出て先頭に立つのを嫌がったのかもしれないとも思っています。今回直線入り口で早々に先頭に並びかける競馬でしたが、馬場が硬いこともさることながら先頭に立つのを拒否して結果失速した可能性もあるのではないでしょうか。ともかくこれが実力とは思えないので、次走巻き返しは十分にありうると思います。

 

逃げたスマイルカナは16着。

前半3ハロンは比較的速かったにもかかわらず引っかかっており、2400mは単純に長かったということかと思います。この感じだとやはりマイルあたりが良さそうです。

 

デアリングタクトの無敗の二冠達成の競馬でした。この半馬身差を大きいとみるか、まだ逆転可能とみるか難しいところですが、秋もこの馬を中心に牝馬戦線が回っていくことは間違いないと思います。