京都大賞典を振り返っておきます。
<馬場>
前日の雨の影響でやや時計のかかる馬場。雨馬場で競馬をした影響か、開幕週としては外からも差せる馬場だったように見えた。
<展開>
1000m通過60.4秒は馬場を考えるとやや速めの流れ。但し中盤1000m通過から1800m通過付近まではややラップが緩んでおり、そこからまた直線に向け加速しラストの3Fは11秒台。底力、折り合い、ラストの瞬発力など2400mに必要な能力をすべて問われる流れになった。
1着 グローリーヴェイズ
スタートから5番手の外につけ折り合う。昨年は引っかかって自滅したが、今年はペースが落ち着いたところでも問題なく折り合えていたのは前進。4コーナーで仕掛けられるとしっかり伸びて、2着に3/4馬身差で勝利。休み明け、58kgを背負って好位置から自分で動いて勝ち切ったことは完勝と言って良い。馬場を考慮すれば時計も十分にGⅠレベルにあり、ジャパンカップあたりでも十分に期待できる。
2着 キセキ
スタートで出遅れ最後方から。最初から折り合いを重視してこういう競馬をする予定だったのかもしれない。残り1000m付近から我慢できないという感じでまくりを開始。4コーナーでは7番手の外に上がり、直線は大外へ。差し切るかの勢いだったが、さすがにロスの大きい競馬で2着まで。非常に大味な競馬でも2着したのは地力の証明。但しこの競馬ではやはりGⅠで勝ち切るまでは難しく、何か展開に恵まれるか、もう少しまともな競馬をしないと厳しそう。
3着 キングオブコージ
後方から競馬を進め、キセキがまくって来た時も位置を守る。4コーナーも一息待って追い出す格好で、3着に。周りに乱されず自分の実力をしっかり出す競馬をされた印象。57kg、初めての一線級相手を考えれば3着は立派。但し先着を許した2頭はさらに強い内容で、GⅠレベルとなると上積みが必要か。
4着 シルヴァンジャー
7番手付近の内側を追走。残り600m付近で北村騎手の手が動くが、若干置かれる形になった。それでも直線はじりじり伸びて4着。ロスのない競馬ではあったが、それなりに力を示した形。アルゼンチン共和国杯あたりに出てくればチャンスがありそう。
5着 ステイフーリッシュ
4番手付近から。直線ではバテた馬を交わして一旦先頭に立つが、最後の瞬発力、頑張りが足りず後続に交わされて5着。いつも通り流れに乗ってそれなりに力を示したとは言えるが、この辺りが実力か。
6着 パフォーマプロミス
8番手付近の外を追走。キセキのまくりに合わせて上がって行くが、そこから伸び切れない感じで6着。外をずっと回される感じで若干のロスはあったとは思うが、本当の一線級相手との競馬ではこの辺りが限界か。しかし8歳馬としては頑張っていると思う。
7着 ダンビュライト
好スタートから逃げる。2番手に来たカセドラルベルに絡まれたこともあり、この馬場で1000m通過60.4秒は若干速め。但しその後うまくペースを落としてはいた。直線も良く粘っているが、7着まで。結果的にもう少しペースを落とせればもう少し粘れた可能性はあるが、上位とは実力の差があると思う。
10着 カセドラルベル
2番手を追走し、直線伸びず10着。2400mは初距離だったが、折り合って追走できており、大バテはしていないので距離が敗因ではなさそう。現状ではここでは足りなかったということではないかと思う。但しまだ4歳で初めての一線級でもあり、先行できる脚質は魅力なのでエリザベス上女王杯に出走できるようなら一発もあり得る。