毎日王冠を振り返っておきます。
<馬場>
前日の雨でやや時計のかかる馬場。開幕週に加え東京競馬場は雨上がりは内側から乾くこともあり、内側を通った馬がやや有利。
<展開>
トーラスジェミニが1000m通過58.0秒のややハイペースで逃げたことから、淀みない流れとなった。但し2番手と3番手は離れていたため、3番手以降はほぼ平均ペースで追い込み馬に有利とまでは言えない流れ。
1着 サリオス
好スタートから4番手追走。若干気負ってはいたが、許容範囲。直線も徐々に上昇し、残り200m付近で前を交わし、独走態勢に。2着に3馬身の差をつけてゴール。ルメール騎手のコメントにもあった通り、完璧と言っていい競馬。馬場を考慮すると時計も速く、すでに古馬GⅠ級に達している。この後はマイルCSか香港マイルとのことだが、どちらに出ても好勝負。
2着 ダイワキャグニー
好スタートから3番手追走。直線も伸びているが、相手が悪く2着まで。東京巧者ぶりを存分に発揮したと思う。去勢明け初戦はホルモンバランスが変化する関係で苦戦することも多いが、この馬は初戦から安定して走っており、去勢効果が早々に現れたと言って良さそう。GⅠレベルではどうかとは思うが、休み明け・去勢明けでこれだけ走れればこれまで以上の活躍が期待できる。
3着 サンレイポケット
いつもは後方からレースを進める馬だが、この日は5番手で流れに乗った。直線も決して差し有利と言えない馬場で良く伸びており、2着にハナ差の3着なら評価できる。順調に使われていた分のアドバンテージはあったにせよ、これまでの他力本願の競馬から流れに乗る競馬ができるようになったのは大きく、どこかで重賞勝ちのチャンスがありそう。
4着 カデナ
自分のペースを守っていつも通り後方から。直線も良く伸びてはいるが、4着まで。必ずしも馬場・展開が向いたとは言えない中でのものなので、地力を示したとは言える。但しやはり直線短いコースの方が合いそう。
5着 ザダル
5,6番手の内を追走。直線も内に進路を取られ、ロスのない競馬ができていたと思う。それでもサンレイポケット、カデナには伸び負けており、現状このくらいが実力なのかなという内容だった。但しパンパン馬場で切れる感じの馬なので、もっと馬場が良ければ変わる可能性はある。
6着 トーラスジェミニ
ハイペースでの逃げ。1000m通過58.0秒は結果的に若干ペースが速すぎたか。ただコントラチェック、ダイワキャグニーもその気になれば逃げられる馬なので、このペースになるのは致し方なかったかも。大きくバテてはいないが、現状このメンバーでは流れに恵まれない限りこの辺りが実力かもしれない。
7着 コントラチェック
2番手追走。全勝利を逃げで挙げている馬らしく、離れた2番手でも若干引っかかっているように見えた。それでも直線は逃げ馬は交わせそうな手ごたえに見えたが、結果的に交わせず。やはり逃げないとダメなのかなという内容。
10着 サトノインプレッサ
大きく出遅れ。直線もあまり伸びず、10着。そう追い込める馬場ではないので、スタートでほぼ勝負あり。ただそれを差し引いても上位とは大きく離されており、地力の差を感じた。ダービー4着は内を完璧にすくった坂井騎手の好騎乗によるところが大きく、予想で無印にしたように、個人的には現状ではあまり強い馬ではないと思っている。スタートの改善を含めて今後の成長待ち。