(まだ工事中)小生のまいぺーすぶろぐ

2022年の馬券回収率は101%でした。

【競馬理論】天皇賞に見るレース中の不利と馬券検討

昨日の天皇賞では多くの馬が4コーナーの不利によって、実力を出し切れないまま終わってしまいました。
同じコースを自由に18頭もの馬が走るので、レース中に不利はつきものです。
出走全馬がきちんと実力を出し切って終わるレースの方が珍しいのではないでしょうか。
 
馬券検討という意味では、レース中の不利を逆手にとって、高配当に結びつけることが期待値(オッズ×確率=回収可能額)を上げることが非常に重要です。
例えば、昨日の天皇賞の場合、トウカイトリックメイショウベルーガは4コーナーで大きな不利を受け、それぞれ9, 10着でした。
これだけを見ると、両馬は勝ち馬から2秒ほど突き離されており、着順もブービー人気のフィールドベアーより下。3,4着したメイショウドンタク、ナムラクレセントより1秒ほど実力が下、ということになります。
では両馬の実力はその程度なのかというと、大半の人が”No”と答えるでしょう。
両馬はそれぞれ前哨戦の阪神大賞典で1着、3着でした。
しかも天皇賞で7着に入ったジャミールの負担斤量が56kgだったのに対して、トウカイトリックは57kg、メイショウベルーガ牝馬にも関わらず同斤量の56kgでした。
単純に考えれば、ジャミールと両馬の斤量差がそれぞれ阪神大賞典では+1kg, 同斤量だったのに対して、天皇賞では同斤量、-2kgと有利になるので、阪神大賞典が実力を反映したレースであったならば、両馬はジャミールには勝てたはずです。それどころか、この両馬の戦前の評価はメイショウドンタク、ナムラクレセントより上だったので、スムーズなレース運びができれば3着あたりまで来ていたかもしれません。
 
今回は天皇賞という大レースであり、また各馬の不利も大きかったので、多くの人がこのレースの結果を度外視して、トウカイトリックメイショウベルーガの次走の予想をするでしょう。
しかし、実際にはどのレースでも道中不利が生じているにも関わらず、その結果がオッズに反映されないケースも多々あります。
 
具体例を挙げると、少々古い話になりますが、2002年のマイルCSを制したトウカイポイントが思い浮かびます。
その年のトウカイポイント中山記念に勝ち、札幌記念も名牝エアグルーヴの2着。しかし前哨戦の富士Sで5着に敗れていたため、マイルCSでは11番人気の低評価でした。
但し前哨戦の富士Sを良く見ると、トウカイポイントは終始馬群に包まれ、直線全く追えなかったのですが、ほとんど馬なりの競馬で5着でした。おそらくまともなら勝っていたのではないかという内容でした。
マイルCSでは、11番人気の評価を覆しての優勝。
単勝2,380円、馬連15,530円の万馬券となりました。
 
もう少し最近の例では、2007年のジャパンカップ(以下JC)です。
アドマイヤムーンは、同年の宝塚記念を制していましたが、前走の天皇賞で不利を受け、6着に終わっていました。
それもあってJCでは5番人気。ウォッカメイショウサムソンなど他に強いメンバーがいたということもありますが、この馬の実績を考えると低評価でした。
結果は大接戦を制して優勝。単勝は1,090円。馬連は、ウォッカメイショウサムソンが連から外れたこともあり、3,660円の中穴決着でした。
 
小生は幸いにして上記のレースを的中させることができましたが、これはレースを注意深く見て、どの程度の不利だったのか、不利がなければどの程度走れたのかを把握していたから取れた馬券でした。
良く新聞の調教師のコメント等で「不利があった」というコメントを見ますが、後でリプレイを見ると別に大したことのないものや、不利がなくても大勢に影響はないだろうと考えられる場合もあります。
従って、新聞のコメント等から情報を得ることももちろん必要ですが、幸いJRAのHPで過去のレースのリプレイを見られるようになっているので、何より自分の目で前走くらいは見て、道中の有利、不利の状況を見ておくことをお勧めします。
それによって、意外な穴馬が見つかるかもしれません。