(まだ工事中)小生のまいぺーすぶろぐ

2022年の馬券回収率は101%でした。

【競馬理論】馬の年齢(その3)・・・”旬”をとらえる

馬の年齢による能力について。その1では4歳秋~5最春あたりに能力のピークを迎える馬が多いこと、その2で最近必ずしもその傾向があてはまらず、高齢馬が活躍している理由について書きました。
今回は、前2回を受けて、では予想の際にどのように考えればよいのかを記述します。
 
昨日の大阪杯を制したのは、6歳馬テイエムアンコール
血統的に晩成型の産駒が多い種牡馬ではありますが、6歳にして初重賞制覇というのは遅咲きの部類でしょう。
残念ながら小生は的中なりませんでしたが、同馬には好走しておかしくない要素を持っていました。
 
それは、前走でG2の中山記念の2着に入っていたという事実です。
つまりどういうことかというと、この中山記念の2着は、これまでの同馬の戦績上、ベストパフォーマンス、平たく言えば生涯で最も好走した、という事実です。
小生は、前走はこの馬の得意な重馬場であったこと、2着とはいえ勝ち馬から5馬身離されていたことで軽視してしまいましたが、中山記念で直線大外から伸びた同馬と、内をすくった勝ち馬との実力差はそれほどなかったのでしょう。
 
それがどうしたと言われそうですが、年齢が何歳であろうと、その馬の戦績でベストパフォーマンスを見せたということは、その時点がその馬の最も充実している時か、あるいは充実していて、まだ伸びしろがある可能性が高いということです。つまりその馬の”旬”だということです。
 
料理の素材でもそうですが、今は便利な世の中になり、ほぼ年中どんな食材でも手に入るようになりましたが、やはりサンマは秋の脂が乗った時期、ブリは冬の寒ブリ、カツオは初夏というように、美味しい季節があります。
 
それは競馬でも同じで、その馬の”旬”を捉えて、これまでの戦績以上に走れる可能性が高い、という馬をみつけることが、予想の中でも非常に重要なファクターであると言えるでしょう。
先週の高松宮記念を制したキンシャサノキセキも7歳ながら重賞3連勝中で、間違いなく”旬”でした。
昨日ダービー卿CTを勝ったショウワモダンも近走この馬の生涯成績でも最も活躍をしていて、やはり”旬”でした。
 
と、いうととても簡単なように見えますが、これがなかなか難しいのです。
良くあるのは、ある馬が前走でその馬のこれまでの実績からは考えられないような走りを見せたにもかかわらず、「フロック」「展開に恵まれた」などと片付けられてしまうことです。
小生の私見では、それなりの走破タイムを伴った好走が「フロック」であることは意外に少ないと感じています。
しかし、難しいのは昨日のテイエムアンコールのように「前走は重馬場だったから好走した」というように、その馬が生涯最高のパフォーマンスをしたにもかかわらず、そうではないという一見合理的な説明がついてしまう場合が多いことです。
しかし実際には「重馬場だからこういう結果になった」と思われていた中山記念の1~3着馬がそれぞれ初距離の日経賞で僅差3着、大阪杯勝利、ダービー卿CT勝利と、いずれも人気以上の走りを見せています。
 
それだけでも理解していれば、実績はあるが、近走不振の”終わった”馬にお金を投じることは少なくなるでしょう。例えば桜花賞馬のレジネッタオークス馬のトールポピー皐月賞アンライバルドなどは、少なくとも当面の間、G1馬であることは一旦記憶から消去した方が良いでしょう。これらの馬は確かにそのレースを勝った時はG1馬たる実力を持っていたことは間違いないのですが、こと現在に限って言えば、「普通のオープン馬」です。
つまり、”旬”は終わったか、再来までには時間がかかるということです。このような馬は、実績だけである程度人気になるので、期待値(オッズ×確率)は確実に低くなりますので、買ってはいけません。その馬のファンで、応援したいのなら止めはしませんが。。。
 
以上、またまた長くなってしまいましたが、その馬の”旬”をとらえることが回収率アップにつながると言えるでしょう。
 
ちなみに、これは”近い過去”から”現在の能力”を捉えるという話ですが、さらに”現在”から”現在”または”未来”を予測できる場合もあります。もちろん精度は高くありませんが、オッズ的においしいので長い目で見れば回収率アップにつながります。
次回はそれがそういう場合かについて検討します(・・・我ながら引っ張るなぁ)。